自分の写真
暮らしのそばにある花鳥風月を楽しむ毎日。めぐる季節、出会った自然、草花や木々を暦とともに紹介します。

2012年7月25日水曜日

暦とともに#78 大暑

「大暑」。字を見ただけで暑くなりますね。こんな季節です。
梅雨明けとともに猛暑がやってきたと思ったら、急に涼しくなり、
そして、また真夏日がやってきました。
10度以上も温度差があると、体がついて行きませんね。

暑さが厳しい時期になると、家の中に花が少なくなります。
緑のものを生けてみたり、ベランダからちょっと剪定した葉っぱを生けてみたり。


マンザローニというオリーブです


去年新しく鉢植えにしたオリーブを剪定したので、花瓶に。
花はいっぱい咲きましたが、1本なので実はちょっぴりです。可愛い。
シルバーがかった細かい葉が涼やか。
ベランダで日よけの役目もしてくれています。


緑ばかりでちょっと寂しいから夏に生けた花はあるかな?と写真を見てたら・・・
昨年、カリフォルニアのサンタクララに住む友人宅を訪れた時に、
彼女の育てている庭の花を生けさせてもらった写真が!
1年経って写真を見ると「彼女らしい優しい色合いの花だな」とつくづく。
ワイルドフラワー!っていいですね。


ヤグルマギクにヒマワリに・・・




ジニアにダスティーミラー


ちょうど今頃だったな〜〜〜、と懐かしんで紹介します!
日差しはきつくても、湿度のない爽やかなカリフォルニア。また行きたいな。
でも、日本の夏もいっぱい楽しまなきゃね。


2012年7月22日日曜日

旅#10 北の自然へーその3:太四郎の森

緑、緑の北海道の旅2日目。
南十勝の広尾という場所にある「太四郎の森」訪れました。
ここの事は全く知らなかったのですが、
昨日、千年の森を案内してくださった方が連れて行ってくれるということで、
わくわくしながら向かいました。

本州で暮らしていた泉さんは、
お名前の「泉」からと、森を作られていたご先祖からの使命と思い、
北海道に森を作ることを決められたそうです。
良い水があり、気候に恵まれた土地探しに10年、木の世話をし、
笹を刈り草本類を蘇らせ、殖し、茅葺きの家と東屋を作り15年。
ひとりでコツコツと25年かけて作ってこられた森です。


一歩踏み入れた瞬間に感動!


東屋に裸足で上がりお話を伺いながら、森の中に居る事の幸福感を味わいました。
もともとは古いバイクや乗り物が好きで、手をいれて乗るということを
されていたそうですが、「物」というのに少し違和感が出て来た時に
植物への道が開けたとのこと。
そして、その「物」が資金へと変わり、森を作る事ができたそうです。
きっと、大事に使ってくれたから、物からのお礼なのかな?
と勝手に私の解釈です。
「自分がいなくなっても森は残るから」と泉さん。


静かな静かな森

森の中で泉さんと


珍しく自分が写った写真をUPします・・・小さく(笑)








緑の中で夏の花を見つけました。どれも楚々と咲いていて可愛い。
5月の半ばから終わりには、木の麓一面に草花が咲くそうです。
オオバナノエンレイソウ、エゾリュウキンカ、シラネアオイ、に・・・・。
「今は緑ばかりで・・・ぜひ5月の花の時季にいらしてください」と。
緑の季節を知っていて花の季節を見ると、それぞれの良さが分かるんだろうな。
そんな事を考えて、花が咲いているのを想像してみるのも楽しいです
でも、緑でも十二分に幸せですよ。


こちらは住居

ここに居る時に過ごされる家もご自身で!!
「家が出来た時に、森が庭になりました。これがランドスケープなのかな」
そんなことをお話しくださいました。

自然と人と暮らしと、これが風景なんでしょうね!


鉄瓶にさりげなく可愛い

また来よう、いつか。
それまでまた明日から、楽しく頑張ろう。そんなことを思って森をあとにしました。

午後からは釧路までドライブです。
夕方にはいよいよ憧れの釧路湿原!!!






2012年7月12日木曜日

旅#10 北の自然へーその2:十勝千年の森

六花の森をあとにして、十勝千年の森へ。
ここで開催中の第一回目の北海道ガーデンショーが、
2月にこの旅を決めたきっかけでもあります。
それからホームページを見たりし、どんなところかを自分なりに整理しました。
笹に覆われ放置されていた森を、十勝毎日新聞社が再生させた美しい森、
「未来に遺す、未来に引き継ぐ。」がコンセプトであること、などを知り、
ガーデンショー目的というよりは、千年の森自体に行ってみたい!と。
そんな折、
知人の友人が、ランドスケープを担当している事務所にいることなども知り、
アテンドもお願い出来たので、とても楽しみにやって来ました。

千年の森は5つの北海道ガーデンから構成されています。
エントランスフォレスト
アースガーデン
メドウガーデン
ファームガーデン
フォレストガーデンの5つです。
その他に、現代アートが配置されていたり、地産地消のレストランや
子どもが遊べる庭スペースなどもあります。

まずエントランスフォレストから

おお!森だ!深呼吸!!


アースガーデン

借景を利用して、起伏を作った庭は、光のコントラストが美しい。


メドウガーデン

私のメドウは草原のイメージなので、印象がちょっぴり違いました。
フィールドフラワーガーデン、という感じでしょうか。
 何年か後に、大きく育ち草原になっているのかな?
その頃にまた来てみたいです。


ファームガーデンの菜園

野菜もモリモリ可愛いです。カラーリーフガーデンのよう。


フォレストガーデン

ここが一番自然のままに近いそうです。
笹を刈り、元の植生が再生出来るようにし、草本類を蘇らせます。


楚々と咲くオダマキ見つけた!

森ではパッと見ただけでは花が咲いていない!と思われがちですが、
森に咲く草花は可憐なものが多いので、ゆっくり見てみてください。
けなげに力強く咲く野の花を見つけられるはず。
こんな森の中がやっぱり一番好きかも!!

ガーデンショーについては、大きな自然の中に点在し作られたデザイナーの庭を、
説明を伺いながら、見て来ました。
インスタレーションのような庭、自然な庭、どれも大きな自然の一部のよう。
考え方は色々かもしれませんが、森に馴染み、印象が強くないのは、
ひとつの作品であるという以前に素晴らしいことなのでは、と感じました。

閉園が早く、あっという間に夕方に。ちょっと急ぎ足だったのが残念でした。
次は翌日訪れた「太四郎の森」です。


2012年7月9日月曜日

暦とともに#77 小暑

七夕の日に小暑を迎えましたが、まだまだ梅雨です。
七夕の日は雨の確率がどうしても高く、夜空に天の川を見る事はなかなか。
今年も雨の七夕でしたね。
先だって飛行機に乗ったからか、
雲の上は晴れていることって結構あるな、と思いつきました。
雨の夜空を見ながら、きっと雨雲の上で織り姫と彦星は逢ってるなと。
そんなことを思いつくと、安心しちゃいました。(笑)

海の日が近づくと、そろそろ夏も本番になります。
ここから次に「大暑」が来て、切り花の持ちが悪くなりますね。
で、夏にも少しは長く楽しめる、熱帯の花を生けました。
大人のトロピカル、洒落た感じでオススメです。


アジアの器とトレーにのせて


赤いモカラというランの仲間と赤いドラセナの葉、
もうひとつは花のようですが、サラセニアの葉です。



小さい皿に花首を浮かべて



最初に生けるときに、水についてしまう所を取った花首。
ちょこっと飾っても可愛いですよ。
こうすれば、ふたつの場所に飾れます。いかがですか?!

2012年7月7日土曜日

旅#10 北の自然へーその1:六花の森

6月の終わりに北海道へ出かけて来ました。
一口に北海道といってもかなりの広さです。
目的を決めて旅の計画を立て始めたのは2月の終わり。
あっという間に出発の日がやって来てしまい、リサーチもさほど・・・の状態。
帯広から釧路に移動する旅の大きな目的は、
帯広で「十勝千年の森」へ、釧路で「釧路湿原」へのふたつです。

朝、帯広についてから、午後に関西から来る友人と合流する待ち時間に、
北海道ガーデン街道のなかのふたつ、「真鍋庭園」と「六花の森」へ。

六花の森は、あの老舗菓子店「六花亭」が包装紙に描かれている
’エゾ六花’の咲く森をと作った庭です。




アプローチを抜けてエントランスへ



一足踏み入れたと同時に、私はここをすごく好きだと感じました。
一周してもさほど時間はかからない、北海道ではこじんまりした森の庭。
樹木と草花と丘と川、点在しているクロアチアから移築して来たという小屋が
ずっとそこにあったかのように馴染んでいます。




山岳画家・坂本直行の原画が見られます



水の音が静かな森に響いています



ショーマの花が凛と咲いてます



程よいスケール感と、自然な景観が作り出されていて、なんとも幸せな気分に。
そこにいるだけで気持ちが解放されるのを感じました。
広がる大地が借景ですから、当たり前と思うかもしれませんが、
いつも自分が思っている「小さい自然の延長線上にある大きな自然」
(逆もあり)の関係がみごとにそこにありました。



丘の上には彫刻


てっぺんで大の字になって寝転ぶと、なんとも爽快!!
素敵な場所は、ただずっとそこに居たいと思うところなんだな、とあらためて。