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暮らしのそばにある花鳥風月を楽しむ毎日。めぐる季節、出会った自然、草花や木々を暦とともに紹介します。

2016年6月24日金曜日

暦とともに#163 夏至

夏至、冬至、春分、秋分、二至二分は季節の真ん中にある節気です。
そう、暦の上では季節のど真ん中、夏至は夏の真ん中です。
春からすこしずつ長くなった陽が頂点を迎え、
次の日からはちょっとずつ短くり、秋に向かっていきます。
梅雨の最中ですし、夏はこの後来るし・・・とあまり実感はないのですが、
実はもう夏も後半戦になるのですね。
ちょっと不思議な気分ですが、そんなことを知っていると、
早朝から花の市場に行く時の明るさに、確かに変化を見つけることができます。
早起きはつらいけど、季節の移り変わりを感じられる時間でもあります。
暦をより強く意識するようになったきっかけは、星野道夫さんの本との出会い。
力づけられた文章のひとつに夏至の話があります。
それ以来、夏至の日はひとり心の中で「夏至だな・・・」とかみしめている、
私にとって特別な節気でもあるのです。

そしてこの時季には、好きな植物が多いのも嬉しい。
雨で気分は落ち気味ですが、夏至と好きな植物で結構持ちこたえられる・笑。
代表は、私に限らずみんな好きな「紫陽花」。
梔子や空木や七竃や、山野草といわれる草花・・・・e.t.c.!
そしてそんな6月に、
5月はお休みした「野山の花の会」花が、愛知の水野さんから届きました。
やっぱり私の好きな植物がやってきた!ので、少し生けてみました。


紫陽花と山オダマキ、ツツジ、シャガと
みずみずしい6月の花

小鬼百合、岡虎の尾、ヨメナ、山オダマキなど
山道を歩いている気分!

丘虎の尾は生徒さんが育てているのを
毎年持ってきてくださいます


俳句の季語の「青梅雨」はこんな花草木を輝かせる雨のこと。
そんな素敵なことを考えていると、雨も恵と感謝できるものですね。

その次に来るのは、雨の季節を越えて夏本番。
夏らしさも楽しみましょう!ということで、
夏の実りのアレンジのワークショップをやらせていただきます。
素敵なフライヤーを松野屋さんに作っていただきました。
馬喰町ART+EATでの松野屋イベントにて。
暮らしの道具に暮らしの花を 。ART+EATさんにちなんで実りの盛りかごです。
ご興味ある方ぜひ。たくさんのご縁をお待ちしております!


お申し込みは松野屋さんまで〜〜!よろしくお願いします


とりとめのない話になってしましました。
最後は、唯一俳句の先生に特選をいただいた去年の句で締めます・笑。
我ながら気に入っています。

夏至の空星野道夫と旅をする










2016年6月10日金曜日

暦とともに#162 芒種

芒のある植物や稲、麦などの種を蒔く頃、芒種です。
先週、関東地方も入梅し、稲が育っていくための恵みの雨の季節になりました。
どうしても梅雨になると、ジメジメ湿度も上がり、気分も体もいまいち。
ですが、できるだけポジティブに考えれるようにしたいものです。
私にとって、そのための一番のアイテムは、紫陽花!
雨に濡れた紫陽花は本当に綺麗で、雨が恵みと思うことが出来るのです。

数年前に撮影で鉢物のおたふく紫陽花を切って生け、残った株を植えました。
年々大きく育ち、今年はすごく花付きがいい。
6月の花あわせレッスンにはここ数年、切ってみなさんに生けてもらっています。
育てて切って生ける。
茶花のような私の憧れの形、ちょっとだけ楽しませてもらっています。


おたふく紫陽花、ひと枝切って茶碗に生けました


そして今日、観たかったドキュメンタリー映画「あめつちの日々」を
最終日滑り込みで観てきました。
沖縄読谷の共同窯、北窯の松田米司さんの作陶、沖縄の伝統工芸、歴史・・・
川瀬美香さん監督の「風土と人間の暮らし」の物語。


土に根っこをおろし、伝統を未来につなぐ。
なんてどきっとする文章でしょう。


松田さんが映画の中で色々なことを話されています。
穏やかにゆっくりと、かみしめるように。
心打つ言葉がたくさんありました。
そのひとつ、「今の暮らしが伝統になる」。
日々が未来につながっていく。
私たちは長い糸を切らないように、毎日を暮らしているんですね。


毎日のご飯を食べるために使っているやちむんです


手前の花を挿している色味壺は、映画を観る時にプレゼントされました!
その他は我が家の日常使いの食器です。
沖縄旅行で読谷で買ったものと、都心のショップで買ったものと。
取り皿と茶碗と湯のみはやちむん。和食も洋食もぜんぶこれ。
丈夫で、どんなご飯も美味しくしてくれるような包容力が大好きです。
小さな花も似合います。
あめつちの日々。やっぱり雨は恵み、なんですね。