自分の写真
暮らしのそばにある花鳥風月を楽しむ毎日。めぐる季節、出会った自然、草花や木々を暦とともに紹介します。

2016年12月30日金曜日

暦とともに#173 冬至

今日は12月30日、小晦日。
冬至の頃は仕事が佳境で、なんとか柚子湯は死守してすごし、
バタバタと1週間とちょっとすぎ、年の瀬です。
俳句を習い出して、歳時記という季語の辞書を引くようになり、
冬至を別の言い方で「一陽来復」と言うことを知りました。
陰が極まり陽が復するとの意です。
一年を通して一番昼が短い冬至ですが、
翌日からは春に向かって少しずつまた陽が伸びていく。
そんなことを考えると、まだまだこれから寒くなるし実感はないけれど、
希望を感じることが出来て、一陽来復が心に響いてきます。

今年の仕事も昨日29日に無事納めることができ、片付け、掃除も本日終了。
28日にはリビングと玄関周りの掃除を済ませ、自分の家のお飾りも設えました。
何年か前に訪れ感動した、伊勢神宮の質素な美しさにリスペクトして、
おこがましくも今年は、よりシンプルに飾りました。


柳の餅花は大窓に

満天星の餅花を松飾り風に
鏡餅と設えました

玄関飾りはごぼう注連で
きりりと背すじを伸ばして歳神様をお迎えします


今年は野山の花の会を始めた、カレンダーを作った、グループ展を催した。
素敵な場所で作家さんの器に生けさせて頂く機会もいただいた。
素敵なお店でワークショップもやらせていただいた。
そして今年も、教室でたくさんの方と花生けを楽しんだ。
リースに迎春飾りと、たくさん作らせていただいて、
たくさんの方の家に飾っていただけた。
続けてきたこと、続けられたことに感謝。
新しい挑戦と、その機会をいただけたことに感謝。
良い一年でした。ほんとうにありがとうございます。
そして、まだまだ手探りですが、
これから自分の花の向かって行く道が、少し見えてきたように思える1年でした。
一陽来復。希望の光をこれからも見て行こう。

みなさん、どうぞ良い年末年始をお過ごしください。
また新年もよろしくお願いします。
2016年12月30日 井出 綾


2016年12月16日金曜日

暦とともに#172 大雪

雪いよいよ降り重ねる、大雪。
気がつくと、今年もあと2週間ほどになり、暦では大雪がやってきてました。
山は雪景色になり、山眠る季節でしょうか。
12月は前半にクリスマスのレッスンをして、
そのあとはひたすらお正月飾りの仕事の毎日です。
お正月飾りを作って、ショップで販売していただくのも8年くらいになります。
最初は2、30個でしたが、年々お世話になるお店も増えて、数も増えました。
ここ3年ほどは、手伝ってもらうスタッフもできました。
プロダクトというのでもないですが、商品として形ができているので、
スタッフと一緒に手仕事で、数を作る事ができ、
たくさんの方の迎春を飾らせていただく事ができて嬉しいです。
そんな中、もう一歩、自分なりの表現にチャレンジしていきたいと
毎年、新しいデザインのものも少し作ってます。

今年はもう少し簡素なデザインのものを作ってみました。
今の自分の向いている所かなと。


稲穂をたっぷり、赤を少しの小さい輪飾りです


去年作った縦型をよりシンプルにしました


そして、念願の餅花!作ってみました。
悩んだ末に白のみで作りました。ころんと丸くて小さい餅花です。



柳につけたら舞い落ちる雪のようです


古代米と衝羽根と和紙と水引で飾りに仕立てました


こちらは満天星ツツジで作った餅花を
稲穂と和紙、水引だけで仕立てました


どんな素材を使おうか?どんな風に仕立てよう?
そんなことを考えながら、手を動かして、作る。
わくわくしながら、幸せな時です。
あー、植物に、花に出会えてよかったなぁ。
今年も1年仕事ができてよかったなぁ。
続けて来れたことに感謝して、そして皆さんに感謝して、
コツコツと手仕事の師走の残りを頑張ります!!

2016年11月30日水曜日

暦とともに#171 小雪

まださほど寒くはないけれど、ちらりと雪が降る。
そんなころ、小雪です。
ところが先週はびっくりの雪景色の東京でしたね。
車で移動することの多い仕事なので、冬はドキドキなんですが、
まさか11月にこんなにドキドキするとは、でした。
小雪なんてものではなかったので、積もらなくてよかった〜〜!が本心・笑。
そんな節気のころですが、
秋になると繁忙期もたけなわで、なかなか紅葉狩りにも行けず冬になり、
遅い東京の紅葉にこころを引っ張られながらの11月の終わりに。

クリスマスリースや迎春飾りをコツコツ作る毎日の中、
生けるのはというと、秋の行楽、紅葉狩りの 景色にしましょう。


艶やかに窓際で紅葉狩り!

実物も可愛い、行楽日和かな


と、家に居ながら、気分は行楽、紅葉狩りを楽しんでおります。
で、合間には外せない「酉の市」へ行ってきました!
私は神社の熊手を毎年頂きますが、目には楽しいお店の熊手。
商売繁盛を祈願して、お礼をしてまいりました!



賑々しくていい景色です


11月の終わりからのリースレッスンは、フレッシュな針葉樹とユーカリのリース。
12月の10日までみんなでワイワイ作りましょう。


香りもいいです
シンプルにシックに仕上げました


迎春飾り、今年もたくさん作ります。
こちらもどうぞよろしくお願いします!


縦長、スワッグタイプもあります



ざざっと近況報告の回でした。
年末まで息絶えないように(笑)頑張ります。
どうぞお付き合いのほど、よろしくお願いします。
みなさん、お風邪などにお気をつけて!!

2016年11月13日日曜日

暦とともに#170 立冬

木枯らし一号も吹きました。
暦の上には立冬、冬がやってきましたね。
今年は秋があまりにも短かったなぁと、淋しい気持ちになりますが、
11月は実感としては晩秋、もう少し秋の気分を楽しみたいです。
初冬の頃のいかにも小春らしい穏やかな日を小春日和。
字を見ただけで、心まで暖かい陽だまりが出来るような気がします。
街でも木々が色づいてきて、柔らかな光に輝く景色は本当に綺麗です。

紅葉狩りに行きたい時期ですが、毎年、すでに繁忙期に入り、
どこにも行けな〜〜い・・・のが現状なのもあり、
せめて家の中にはと、秋の実りをあちこち生けて楽しんでいます。


赤い実、黒い実、ざくろに洋梨

ろうや柿にウメモドキ

ろうや柿と野バラの実




とにかく実物好き!
生けたり、転がしたり、吊るしたり、あちこち飾っておくと、
忙しい合間にも、目に入るだけで心和む、そう小春日和の気分になれます。
繁華街はもうクリスマスの景色になってきていますが、
私はもうしばらくは晩秋の景色を楽しみながら、冬支度の仕事に精出します!
皆さんも風邪などお召しにならないように、お過ごしください。


2016年10月25日火曜日

暦とともに#169 霜降

北国から順に霜が降り始めるころ、霜降。
ここへきて朝晩が急に寒くなりました。
陽が暮れるのも早くなり、秋らしくなったというよりも、
初秋や中秋がなく、一気に晩秋の気配を感じるような今年の秋ですね。

今年は紙媒体の連載や掲載が少なく、生けた花を見てもらう機会を
そして、より自分らしい花を生ける機会を
自分で作って行かないと!と思っていました。
そんなことでまずはカレンダーを作る事を決めました。
そして、10月はパブリックな空間に花を生ける機会をいただきました。
川越のうつわノートさんの打田翠展と、横浜三渓園のグループ花展です。
どちらも花を愛知の水野さんにお願いして、
山採りのものや露地物を送っていただきました。
思った通りの花が揃って、どんな風に生けても大丈夫!
そんな気持ちで安心して、楽しく生ける事ができました。
水野さんから送られてくる花の箱は、私にとっては魔法の宝箱のようです。


野山の花の会:神無月の花1

こちらも野山の花の会の花2

野山の花の会の花3


展示が終わったら、今度はレッスン。野山の花の会:神無月でした。
この会の時は、できるだけ私も一緒に生けたいと思っています。
また愛知からの花を生けました。
花を生けるのは本当に楽しい!山の花はそれプラス幸福感あふれます。
これからも、幸せな花を生けていきたい。
この10月はそういう事をひしひしと思った10月でした。


そしてアウトプットの後はインプット。
時間を見つけて、気になっていた展示を観てきました。
「アイノ・アールト展」と資生堂ギャラリーの「そばにいる工芸」。
静かにそっと染み込んで、優しい、馴染むような、
どちらも生活に寄り添う目線の展示でした。
私の生ける花もそんな存在でありたい、と思います。





展示のはしごの合間には、下町の老舗洋食屋で美味しいハンバーグ丼を!
こちらは実質的なインプット?ですね・笑。

晩秋から初冬へ、いよいよ繁忙期のスパートです。
さあ、体と心に栄養をチャージしたし、頑張って参りましょう。

2016年10月11日火曜日

暦とともに#168 秋分から寒露

秋の真ん中、秋分のころ「あら、秋めいてきた?」と思ったのに、
また真夏日が来たり、雨が多かったりで、季節がわからなくなりました。
そして気がつけば寒露を迎えていて、不思議な気分です。
寒露は「草や葉に宿る冷たい露のこと」で、
長雨がおわり秋本番になるころともあります。
「うん、たしかにそんな感じだなぁ」と思うここ2、3日ですね。

そんな 時候の変わり目に、秋の草花を生ける機会をいただきました。
川越のうつわギャラリー、うつわノートさんで開催の
打田翠さんの個展に花を生ける仕事です。
素敵な空間に素敵な器(薄っぺらい語彙で情けない)、いい花材が揃えば、
私は素直に生けるだけで十分。そんな楽しい花生けでした。
生けた花を見ていただこう!!で、紹介させていただきます。


玄関正面は大鉢に

掛け花

掛け花

掛け花

床の間には大きめの花器

小さい花器

小さい花器

庭に面した和室縁側、生け変えたもの

庭に面した縁側、こちらが先に生けたもの

小さい花器に

このほかにも掛け花少し、小さい花器が少し、
どれも空間と器に生かされてとてもきれいでした。(自画自賛・笑)


ここからは自分のために。
生け終わり、会期も終え、自分なりに感じたことを少しばかり、
まだ整理は出来てないけれど、忘れないように記しておきます。

生ける前に思ったこと
会期が9日、花の状態はどうなっていくのか?
強い頑丈な花材を選ぶのがもしかしたらいい方法なのだろうが、
そういう選び方はしたくない。生けたい花を生けたい。
器の販促であること。一人の作家の作品にのみ生けること。
いつもは花のための器であることがほとんどだが、
今回は器のための花を生けること。
魅力を最大限生かして生けることができるかな?
ギャラリーと作家さんの展示意図を汲めるかな?
アーティスティックに生けることは出来ないけれど、
個性のある器と、ミニマルな空間にマッチできるかな?
そんなこと。

生けてみて気づいたこと
花は枯れていくものなんだから、その過程も自然の美しさであるんだ。
もちろんパブリックな場所で花が枯れていたら、私もエッと思うだろうけれど
今回は朽ちる姿も景色として美しいのでは?と思った。 
ならば時間の経過に任せてみようと思った。
そして、それは理想なのかもと思った。
やはり、できるだけ自然な草花や枝物を生けていきたいと思った。
和洋は関係なく、野趣ある伸びやかな植物が好きなんだ。
花、器、空間、そして景観へ。自然の景色が広がっていくように生けたい。
あらゆるものと引き立て合いながら調和している花。
それがきっと私の花への思い。
こんなことをぐるぐる思っているけれど、さてさて、どうやって行きましょう?
仕事では、いろいろなコンセプト、目的があるわけで、
この通りにはいかないだろうけれど、
いつもこの度思ったことを忘れないでやって行こう!
今はここまでが精一杯。かな。でも少し前進したような嬉しさが。
とどのつまりは、
やっぱり花が好き。生ける時は幸福感満載。
そして、見る方に幸せを少しでもお届けできたらもっと嬉しい。









2016年9月8日木曜日

暦とともに#167 白露

本格的な秋がやってきて草花に朝露がつき始める頃、白露。
今年は残暑が厳しくて、まだ秋がなかなかやって来ないように感じます。
お彼岸までは仕方ないなぁと、つぶやいたりして。
それでも9月になると、年末まであっという間なんだろうな・・・とか。

そんな秋の始め、年明けてから作ろうと考えていた
来年のカレンダーが出来上がってきました!
自主制作、自主販売を始めていたします。

気がつくと花を生け始めて30年が過ぎていた今年の始め。
ここ何年か考えていた自分の好きな花、花のスタイル、これからのことなどを
なにかしら自分で形にしてみようという思いが湧いてきました。
生けた花を見ていただく機会を作ることをしなきゃな、とも。
少しずつ撮りためてきた季節ごとの好きな植物を生けた写真、
ずっとテーマにしてきた二十四節気や、暮らしの花。
四季折々、12ヶ月を季節の花で楽しんでいただける暦を作ることにしました。
節句、雑節、年中行事、新月に満月を表記して解説もつけました。
自然と一緒に暮らすヒントになる「花のこよみ」です。


透ける表紙付き

各月季節の花で彩ります

裏に解説。点線で切るとポストカードになります!


定価¥1400税別 (12枚セット)
お問い合わせ、購入ご希望の方は ideaya.plants@gmail.comまでご連絡ください。
ギフトにもぴったりですよ。


そして、2018,2019・・・・と続けていけるといいな。
そんな風に考えながら、


秋色紫陽花

アマランサスやルドベキア、水引など秋の花


今日もまた、秋の花生けています。



2016年8月27日土曜日

暦とともに#166 立秋から処暑へ

そよりともせいで秋たつ事かいの  鬼貫
8月の7日に暦には秋がやってきましたが、ちょうど猛暑日が続いたあとで、
いやいや秋はまだでしょう。と思わずにいられませんでしたね。
どこかに涼しさをみつけようとしてみましたが、なかなか難しかったです。
そんな折、俳句歳時記の立秋の例句に先の句をみつけ、
まさに立秋ってこんなだなと納得しました。

そして、9月に立ち上がる秋冬リースの納品に向けて、
7月の終わりからまたまた作る日々が始まってます。
8月も毎日毎日、コツコツと制作をしながら、他の仕事をし・・・
気がつくと処暑も過ぎていました。 汗!!
途中、一度涼しくなったような気がするのですが、
台風が来てからはまた蒸し蒸しと残暑が厳しくて、参りますね。
処暑の実感はあまり見つけられないけれど、確かに朝晩はちょっと涼しい。
せめて花は先取りでと、大好きな秋色紫陽花を生けてみました。


ただ入れただけでも洒落乙!!


最近は洋風な感じが我が家には浮くような気がして、自分もこそばゆいので
ベタな洋風はちょっと避け気味でしたが、やはり秋色紫陽花は綺麗ですね。
色の変化にうっとりとしてしまいます。
どこからか秋の声がしたような・・・・?
少ししたら、また器を変えてイメージ変えて生けてみようっと!!


余談ですが、作業の合間に
駒場民藝館の「沖縄の工芸展」で大好きな沖縄の空気を吸って。
行ってみたかった[e-trip]で美味しいお洒落なご飯で女子会。
トルコが舞台の映画「裸足の季節」を 観て。
と、やりくりしながらですが、深呼吸活動も楽しんでおります。
いろいろな物事をインプットして、自分に活かして行く。
それはとても大切なことですね。


大人になってから紅型が好きになりました

イチジクとクリームチーズ、抜群の相性!!旨し

綺麗な映画でした
ボスポラス海峡が映ったときはなんだか泣きそうだった



さて、まだまだ続く手仕事。がんばりましょう!!

2016年7月25日月曜日

暦とともに#165 大暑

海の日も過ぎ、大暑を迎え、本当は一年で一番暑い時期ですが、
関東は梅雨明けもまだで、ここのところ涼しく過ごしやすい日が続いています。
6月よりも7月の方が涼しいような・・・・。
涼しいのはいいのですが、意味もなく梅雨明けを気にしたりのこのごろ。
8月は夏らしくなるかな?夏らしい楽しみっていうのもあるもんね。
花火、打ち水、風鈴、氷アイスに素麺・・・・・
夏の涼を彩るものを考えて、短くなりそうな夏を楽しみたいと思っています。

そして、今年は夏にも生花のレッスンを少しやっています。
いつもは7月の初めの花あわせのあとは9月までお休みしてましたが、
去年の秋から始めた「野山の花の会」を7月の終わりと8月の初めに。
山の花は夏もそれなりに豊富ということで、今年はチャレンジ。


古いキャニスターに
私も生徒さんと一緒に生けました!

キャニスターの花を椀カゴに生けなおしてみました


大きいカゴは床置きに
部屋が大らかな空気に変わりましたよ!


切り分けた時に出る小さい花も可愛く生けます


キャニスターからカゴへ。全く同じ花でもこんなに表情が変わります。
キャニスターには憧れのアラスカのフィールドをイメージして。
椀カゴには、日本の田舎の風景をイメージして。
小さい器には、ヨセミテの岩山に割って咲く野草を。
私はいつもそんな風に妄想でも景色をイメージして生けます。
花を生けることは私にとって「旅」なのかもしれませんね。
ふとそんなことにまた気づきました。


そして、先日は小さい旅、鎌倉由比ヶ浜へ。
知人の花のアトリエに、知人の 花屋さんと遊びに行かせてもらいました。



由比ヶ浜、タイ料理の海の家にて

久しぶりの夏の浜辺


タイ料理を海の家でいただき、砂浜を歩き、夏時間を肌で感じてきましたよ。
それからはみんなで花談義を尽きることなく。
花が私の人生のいろんなものを繋いでくれています。
そして、たくさんのことを教えてくれます。
野山の花を生け、鎌倉の海を歩き、そんなことを思った大暑の週末に感謝。
















2016年7月13日水曜日

暦とともに#164 小暑

暦の上に「暑」の字が。暑中に入りました。
梅雨明けはまだですが、そろそろ暑中見舞いの時季になります。
最近はなんでもメールやSNSで済ませることが多いですが、
涼やかな葉書でご挨拶もいいですね。

そんな小暑のころ、春にご依頼頂いた庭の仕事をしてきました。
お打ち合わせからプランのご提案、いろいろやり取りをして、
ようやく施工となりました。
花を生け始めて30年、植物に関わる仕事を始めて25年、
切り花がメインの私の仕事ですが、時々庭の仕事をやらせていただいています。
切り花だけをやっている時に感じた「息詰まり」は、
「根っこのある植物」=「庭」=「ランドスケープ」を学ぶことで
自分の中の「切り花」のあり方が見えてきて、解消できました。
両方があることで、プランツスタイリストとして、
この仕事を続けてくることができたように思います。
時々ご縁あっていただく庭の仕事は、とても楽しく、有意義で
なくてはならない大切な仕事です。


シンボルツリーは雑木の’アオダモ
株立ちのおおらかな樹は避暑地の程に


低木、草本、グランドカバー、つる性など
常緑、落葉も色もミックスして
マンホールがうまく隠れるまで成長を待たねば!!


上から見た感じもなかなか楽しい


細長いスペースに、奥行きに立体感が出るようにデザインしました。
今回も植えたどの植物も大好きです。
成長していく庭は、来年、再来年とふくよかになっていくように。
暮らしの中でご家族と一緒に育まれていきますように。
時々切って、部屋の中にも添えてもらえたら、理想のかたちです。
いつか私も小さな庭を持ちたいな。
緑のきれいな雑木を1本。花の咲く樹を1本。果実のなる樹を1本。
3つとも落葉樹。そして、低木と山野草。
心の中に夢の庭を描きつつ、暑い暑い中、汗と泥にまみれながら、
樹の力、植物の力に感謝!!の庭仕事でした。




2016年6月24日金曜日

暦とともに#163 夏至

夏至、冬至、春分、秋分、二至二分は季節の真ん中にある節気です。
そう、暦の上では季節のど真ん中、夏至は夏の真ん中です。
春からすこしずつ長くなった陽が頂点を迎え、
次の日からはちょっとずつ短くり、秋に向かっていきます。
梅雨の最中ですし、夏はこの後来るし・・・とあまり実感はないのですが、
実はもう夏も後半戦になるのですね。
ちょっと不思議な気分ですが、そんなことを知っていると、
早朝から花の市場に行く時の明るさに、確かに変化を見つけることができます。
早起きはつらいけど、季節の移り変わりを感じられる時間でもあります。
暦をより強く意識するようになったきっかけは、星野道夫さんの本との出会い。
力づけられた文章のひとつに夏至の話があります。
それ以来、夏至の日はひとり心の中で「夏至だな・・・」とかみしめている、
私にとって特別な節気でもあるのです。

そしてこの時季には、好きな植物が多いのも嬉しい。
雨で気分は落ち気味ですが、夏至と好きな植物で結構持ちこたえられる・笑。
代表は、私に限らずみんな好きな「紫陽花」。
梔子や空木や七竃や、山野草といわれる草花・・・・e.t.c.!
そしてそんな6月に、
5月はお休みした「野山の花の会」花が、愛知の水野さんから届きました。
やっぱり私の好きな植物がやってきた!ので、少し生けてみました。


紫陽花と山オダマキ、ツツジ、シャガと
みずみずしい6月の花

小鬼百合、岡虎の尾、ヨメナ、山オダマキなど
山道を歩いている気分!

丘虎の尾は生徒さんが育てているのを
毎年持ってきてくださいます


俳句の季語の「青梅雨」はこんな花草木を輝かせる雨のこと。
そんな素敵なことを考えていると、雨も恵と感謝できるものですね。

その次に来るのは、雨の季節を越えて夏本番。
夏らしさも楽しみましょう!ということで、
夏の実りのアレンジのワークショップをやらせていただきます。
素敵なフライヤーを松野屋さんに作っていただきました。
馬喰町ART+EATでの松野屋イベントにて。
暮らしの道具に暮らしの花を 。ART+EATさんにちなんで実りの盛りかごです。
ご興味ある方ぜひ。たくさんのご縁をお待ちしております!


お申し込みは松野屋さんまで〜〜!よろしくお願いします


とりとめのない話になってしましました。
最後は、唯一俳句の先生に特選をいただいた去年の句で締めます・笑。
我ながら気に入っています。

夏至の空星野道夫と旅をする