自分の写真
暮らしのそばにある花鳥風月を楽しむ毎日。めぐる季節、出会った自然、草花や木々を暦とともに紹介します。

2019年11月28日木曜日

暦とともに#234 小雪

11月も終盤になり、暦の上に”雪”の字が!!
そういえば、朝晩が確かに冷え込んできましたね。
山の上には小雪がちらつく頃でしょうか。
気がつけば、週末には12月になってしまいます、汗。

季節の花を生けると、不思議というか、当たり前というか、
空気がその季節のものになるのを感じます。
冬が来る前に、秋の終わりの花をいくつか仕事で生けさせて頂きました。
ああ、冬が来るんだなぁ、と生けた後に思い、
少し空気が硬くなったように感じました。






  





この花は全て、国立の世界のかご カゴアミドリさんで、
吉田佳道さんの花籠展に花を生けさせて頂いたものです。
会期が13日間あり、最初に生けた後に2回、メンテナスと生け替えをしました。
同じ籠で、少し花が変わったり、整理したりしましたが、
日が進むと、その分冬へ近づいているように感じ、驚きました。
なかなかこういう経験はなかったのかも?
季節が移動して行く頃に、こんな機会を頂けた事を嬉しく思います。
「かしこまらずに」というのがテーマでもありました。
出来るだけ力を抜いて、花と器と呼応するように生けよう。
そんな事も、何か自分のこれからの花生けに繋がって行くと実感し、
たくさんの実りのある時間でした。

さあ、12月、冬の花を楽しみましょう。

2019年11月14日木曜日

暦ととも#233 立冬

立冬。暦の上には冬がやって来ました。
立冬という言葉を聞くと、どんな景色が浮かんできますか?
私は、吐く息が白くて、空が抜けるように青くて、
木々には少しだけ残った葉がヒラヒラ、常緑樹がツヤツヤ・・・と色々。
寒いのは得意ではないのですが、寒い景色は大好きです。笑。

立春、立夏、立秋、立冬、どれも実は体感的にはまだまだで、
そうは言われても?!とも思うのですが、
それぞれに季節の景色がフワッと浮かんで来て、次来る季節の入り口のようですね。、

冬が立つ、そんな頃には毎年、年末までちょっと頭の中が慌ただしくなります。
年とともに処理能力が遅くなり、体力も低下しており、
下手に無理して大事なことを忘れたりしないように、ペースを整えながら・・・
そんな事に気をつけて、晩秋、クリスマス、正月、早春と行ったり来たり、
楽しく頑張ってます!
そんな中、秋から冬へ、と生けた花を少しご覧くださいね。


こんな花束いかがですか〜〜?!と
残った秋の野山の花を束ねました

北鎌倉 蓮依さんにて
晩秋の花を

こちらも蓮依さんにて
晩秋の花を

こちらも蓮依さんで、上の2つの次の展示会にて
漆の器の展示には少し冬のシックな感じを意識して

漆の掛花入れに
季節は進んで、少し冬枯れも感じるように


ギフトのご依頼に
晩秋から冬の入り口を束ねて

ギフトのご依頼に
北欧のウインターシーズンをイメージして


めぐる、めぐる、花草木と季節はめぐる。
今年は紅葉を見に出かけられないかな〜〜〜?とか思いながら、
季節の花が私の側で、季節を楽しませてくれるという幸せに感謝!
木枯らしもそろそろ吹くそうです。
みなさん、ご自愛くださいね。


2019年10月24日木曜日

暦とともに#232 寒露から霜降

秋が一段と深まり、朝霜が見られる頃、霜降を迎えました。
10月なのに台風が続いてやって来て、あちこちで大きな被害が出ました。
海の水温が高いと発生する台風。
秋台風とは言いますが、こんな秋本番な時期に立て続けにやって来ると、
自然環境の変化がやはり作用しているように思います。
環境への負荷を減らす暮らしをしないと、と改めて。

10月は3回目のグループ花展を開催しました。
うらら会結成から
3年前の10月が1回目「秋うらら」
1年半前の春3月が「春うらら」
そしてまた秋、「ふたたびの秋うらら」です。
私の花生けテーマは「ひかりへ」。

差し込む光、光へ向かうように。
秋の草花や実ものを生けました。

小さな柿をあしらって。
陽だまりをイメージ。

お客さんのテーブルにも小さな秋を添えて。
キラキラと輝く光。


色々なことを考えてみたら、私は光を感じることが好きだと思った。
それは眩い明るい光だけではなくて、暖かな陽だまりや、隙間から覗く光や、
先に感じる光だったり色々です。何か少しでも光を感じられたら。
それは希望というものかもしれません。
そんな光を見つけて、歩んで行きたい。
そんな花を生けようと思ったのでした。

普通の日常が普通に送れることがどれだけ素晴らしいことか。
力まずに、暮らしの花を生けよう。そんなことも大切に生けました。
私の花から、ささやかでも、光を感じていただけると嬉しいです。

うらら会みんなの花も素晴らしく、
長い年月を花と過ごして来たみんなの実力を、回を重ねるたびに感じて、
感慨もひとしおでした。素晴らしい仲間に恵まれたことに感謝です。
実りの多い会となりました。
また次回、次の季節に、集い、生けて、
皆さんにお目にかかれるのを楽しみに、精進していきます!!





2019年9月27日金曜日

暦とともに#231 秋分

秋分は秋の真ん中ですが、実際はようやく秋が来たなと実感する頃で、
秋の初めというのが実感でしょうか。
朝と夜が半分になり、朝夕の涼しさにホッとするのがこの頃です。

8月はお休みしていた野山の花の会も始まって、
秋らしいリースなんかも作って、
お世話になっているギャラリーでも秋の展示に花を生けたり、
仕事の合間に行った息抜き遠足にも秋のを感じたり、と生活も秋めいて来ました!


野山の花の会では私も生けました!

ドライになった花をスワッグにして
私の部屋自由が丘店さまに納品。

こちらはそのままドライになるリース
私の部屋自由が丘店に納品しました。

北鎌倉の蓮依さんでは、着物、織物の展示に
花を生けさせて頂きました。

大山のケーブルカー。
ケーブルカーに乗るのも久々で楽しい。

阿夫利神社の下社までケーブルで上がると
素晴らしい景色が広がってます〜〜!!

大山でのお目当の茶寮石尊は、
堀部安嗣さんの設計です。



生けて、作って、遠足に行って。
アウトプットとインプットを繰り返してます。
インプットが不足すると、アウトプットもうまくいかないですからね。
いい季節の秋は急ぎ足ですから、丁寧に満喫しないと。
そんなことを思いながら、さて年末まで楽しく頑張ろう!!っと。

2019年9月9日月曜日

暦とともに#230 白露

8月は少しバタバタして、その割にブログに書くようなこともなく・・・
で、ひと月ぶり、節気も2個飛ばしになって、白露を迎えました。
草木に降りた露が白濁したように見えること。
昔の人は夏から秋への交代の目印にしたそうです。
夏から秋への目印としては、台風もかな?!なんて、
昨夜の台風もあり実感しております。

8月の暑い間は、レッスンやギフトをお受けするのもお休みしていたりで、
自分も撮影などがない限りは、生花を生けることが減ってしまいます。
そして9月、少し暑さも和らいでくるころにはまた初秋の花を生けて楽しみます。
それでもまだ残暑のころでもありますから、花の持ちはあまり・・・。
で、2、3日で生けたものは変わってきます。
そんな時はさっさと生け替えるが長持ちの秘訣です。

久々にたっぷりと生けました。新涼の花を。

3日目には花瓶の中で、勝手にドライになっているものもありました。
それらを合わせて、ドライリースを作ってみました。

まだ元気だった草花は小さな器に生け替えて。

こちらはもっと小さな花器です。
青と黄色が反対色で、小さくてもインパクトのある花生けに。



こんな風に1個から3個へ、時間の経過とともに色々な楽しみ方をします。
花の見え方、飾り方も違って、長く楽しめますよ。
皆さんも生け替えながら、長く楽しんでください。
部屋に花があるとやっぱり良いな〜〜〜と実感の9月の初めでした。




2019年7月26日金曜日

暦とともに#229 小暑から大暑

大暑を迎え、西の方からようやく梅雨明けの声が聞こえてきました。
関東ももうすぐかな?
なかなか夏が来ない7月でしたが、私は一足先に夏休みを頂いて、
カリフォルニアに住む友人に会いに、友人と2人で旅してきました。
3人は庭の勉強の時の仲間で、かれこれ25年以上続くご縁です。
友達の住むシリコンバレーに主に滞在しましたが、
そこから中日にヨセミテ国立公園に2泊3日で女子旅に出て、
私としては念願の「ヨセミテ再訪」です。
8年前訪れた時、大きくてダイナミックな自然に圧倒され、大感動!
公園の外で1泊する現地ツアーで時間も足りず、また来たい!!と
後ろ髪を引かれながら後にして、憧れの地となったのでした。
前回踏み込めなかったトレイルトレッキング、
素敵なホテルでの食事、朝の光や夜の静けさを満喫すること、
そして、天国か?!と思った、お気に入りのメドウを早朝に歩くこと、
などなどを、公園内の宿泊施設を予約して、2泊3日で満喫してきました。


ハーフドームを望むトンネルビューというポイント。
すごい奥行きなんですが、写真では伝えられない!!

ブライダルヴェールという滝は霧がヴェールのように広がるから。
朝日がちょうど差して、神々しい〜〜。

可愛すぎる郵便局も公園の中にあります。

8年前と同じく、友に葉書を出しました!

公園内には3箇所の宿泊施設があります。
そのひとつ、バレーの中心にあるヨセミテバレーロッジに泊まりました。
小さな宿泊棟が点在するビレッジのような宿です。

夏の日没は遅くて、21時過ぎてこんな感じ。
星を仰ぐのは深夜かな?寝ちゃったので・・・見忘れちゃった、涙。

2日目はミストトレイルを歩くプランで出発!!
滝のミストに濡れながら、
ヴァーナルフォールまでの予定でしたが・・・

3人の力?のおかげか?
なんとなんとその上のネヴァダフォールの上まで行っちゃいました!!
振り返ると、下の方に小さな人が見えます。
えー!!自分がこんなところまで登ったのか?!!と驚きです。

バレーから見ていたてっぺんが、こんな近くに!!
寝っ転がって、空を仰いで、
こんな景色を見ることができたと友達と感涙、笑。

降りる時はぐるっと別ルート。
なんと「ジョンミューアトレイル」です!!

傾斜地や岩の間から山の花が咲いていて、
これぞロックガーデンの見本!!

広大な土地だからでしょうか、公園の中心部までマイカーが入れます。
その分、老若男女、誰でも楽しめる懐の深さを感じます。

バレーの中は無料バスが乗り放題で走っています。
バスストップも絵になってますよ。
6番ヨセミテフォールが、私のお気に入りのメドウの目印です。

メドウの早朝、フクロウ?にも逢えました。
なんだかいいことあるような!!幸福。

私のお気に入りのメドウは朝日がキラキラ、貸切です!!

やっぱり、ここに神様がいる。
光に包まれて、感謝しかない気持ちになります。

元アワニー、現ホテルマジェスティックは1920年に建ったリゾートホテル。
ネイティブインディアンの居住地であったここヨセミテ。
リスペクトなのかな?プリミティブな作りのホテルです。

前回は時間もなく、外とロビーあたりを見ただけでしたが、
今回はレストランで朝食をいただきました。
素晴らしい作りの建物です。

プリミティブな装飾、大好き!
ホテル全体、調和が取れていてとても素晴らしいです。

またここに立てた!!


なぜここが好きなんだろう?
日本の陰影のある、深みある自然はそれはそれでとても美しく、大好きです。
それとは明らかに違う、普段見ることのない大きくて広くて、ドーンとした景色。
それを見たからどうなんだ?とも言えるのですが・・・・
大好きな星野道夫さんが
ー今いるここだけが世界ではなくて、違う世界があること、
例えば、同じ時間にクジラが大きな海で泳いでいるようなこと。
そんなことを知っているかいないかで人生は変わるーというようなことを
書かれていて、自分の人生の節目にそれを読んだことで、
小さな自分が大きな世界に生かされていると思ったこと。
そんなことをヨセミテでは体感出来るように思います。
ある意味、無心に感動する。ただここにあること、そんなことかな。
そんな場所は空気が清らかで、気の流れが美しいと感じます。
自分の足で立ち、見て、五感を全開にすることの大切さに気づきます。
またいつか、今度は違う季節に訪れてみたいです。
きっとその時も自然の神様が迎えてくれるのでしょうね。

たわいのないことを書いたかもしれません。
自分の忘備録も兼ねているような・・・
ヨセミテに限らず、許される限り、自分で見ることをぜひ大切にしましょう!!













2019年6月25日火曜日

暦とともに#228 夏至

梅雨に入ってからは、雨で寒いと思ったら、パーっと夏日だったり、
梅雨らしいのか?梅雨らしくないのか?
よく分からないお天気で、6月ももう終わりそうです。
今年は6月22日に夏至を迎えました。
ここからが夏本番というが実感ではありますが、実は折り返し点。
私は、夏至が来ると秋へ向かうというのが、心の隅に訪れます。
翌日から少しずつ陽が短くなって秋へ・・・・。
すると、案外夏は短くて「楽しまなくっちゃ!!」と思えたりするのです、笑。

そんな6月、
イベントや店舗、撮影で花を生けさせていただく機会がいくつかありました。
国立の「世界のかご カゴアミドリ」さんでの”花とかご展”では、
文字通り、色々な国のかごに花を生けました。
ワークショップ、物販もさせていただいた5日間。
貴重な経験をさせていただきました!


いろんな国のかご、それぞれに似合うように、
そして全体でディズプレイになるように。

 




カゴアミドリさんからは、誰もが「かごに花を生けよう」と思えるような
優しい花を、とリクエストをいただきました。

北鎌倉の「蓮依」さんでは、礒部祥子さんの布作品の展示会に花を。
こちらは、和でも洋でもなく、少しオリエンタルな・・・とのリクエスト。
色目を抑えながら、和洋取り混ぜ、少し個性のあるアーティチョークなども
使いながら、夏らしく生けさせていただきました。



柔らかに空気を孕んだような布作品に
色目もマッチして、いい花が生けれたと思います!


そして、俳句で、去年は花の講座でもお世話になってます
みなとみらい「BUKATSUDO」では年に一度の文化祭では、
かもめ句会の展示ブースに花をライブで生けさせていただきました。
屋台のようなブースで、俳句の短冊が付いた風鈴が飾られています。
展示テーマが”夏の庭”ということで、ここに夏の景色を生けることに。




水辺と山のイメージで
夏の水草、草花やらをちょっとインスタレーション風に
夏の景色を作りました。


こんな風に、それぞれの仕事で、それぞれの方向性をしっかりと掴んで生ける。
その中に、自分らしさ、私の花のスタイルを表現する。
制約の中での自由、みたいなものがちゃんとできた時の達成感はひとしおです。
そして、花には正解がないから、まだまだという部分もいつもあり、
また明日、次はこうしよう、あの花を入れても良かったか?etc・・・・
なんて思うから、飽きることなく生け続けてこれたんだなぁ。
と、一息ついてつくづく思う夏至のころ。これからも精進して参ります!